Moneyforward Meはクレジットカードや、銀行口座の資金の流れを自動で読み込んで日々のお金の出入りを可視化してくれる便利なツールですが、すべての資金の流れを自動で反映させることはできません。自分の管理したいように資金の出入りを管理するには手入力で調整する必要があります。今回は、資金管理用の財布を一つ作成して管理する方法をご紹介します。
まずは、どんな時に手動での資金管理が必要になるかいくつか見てみましょう。
ケース1:源泉徴収された金額を管理する場合
銀行口座に給与が振り込まれる場合、何も設定をしなければ、銀行口座に振り込まれた金額だけが給与として扱われると思います。しかし、企業から給与を受け取っている場合、銀行に振り込まれる金額は税金などを源泉徴収された後の額になっています。この、税金の額も含めて管理したいということになると、ここの部分を手動で調整する必要があります。
手動で調整する場合、まずは源泉徴収された金額を給与として口座に戻し入れて、そこから源泉徴収分を税金費用として差し引くという作業が必要になります。この時、資金が出入りする口座を指定せずに入力を行うと、勝手に登録済みの財布(例えば手持ちの現金を管理している財布)の残高が調整されてしまいます。これだと、おかしな資金の流れが、財布に記録されてしまうため望ましくありません。これを回避するために、残高を調整する専用の財布を作成しておくのが今回の方法です。
ケース2:出張で使った交通費が会社から振り込まれる場合
交通費の管理にもこの方法は使えます。例えば、会社で出張に行き新幹線代を自分で払ってのちにそれが口座に振り込まれる場合などです。何もせずに放っておけば、あたかも自分がこの月に使った交通費が高かったように見えてしまいますが、実態は違うわけです。このような場合は、出張で使用した交通費と銀行振り込みを残高調整用の口座に振り替えて相殺しておきます。こうすることで出張費としての交通費の使用を自分が使用した費用から除外することが可能です。
ちなみに、会社の出張費の支払いは他の費用と一緒に行われたりする場合もあると思います(出張手当など)このような場合は、支払った交通費と振り込まれた金額が一致しないので、振り替えたままで放っておくと、残高調整用の口座に0出ない数字が残ってしまいます。残高調整用の財布の残高が0でない場合は、残高調整用口座の残高を0にするように数字を入力してやることで、実際の収支を過不足なく管理することが可能です。
例えば、銀行振り込みが交通費+出張費となっている場合、残高調整用口座に振替を行うと、出張費分だけ残高調整用口座の残高がマイナスになります。この場合は、残高調整用口座に、出張費分だけ収入を記録してやれば、その分が当月の収入として記録され、かつ交通費分は相殺されて表示されなくなります。
残高調整用口座で資金の流れを管理する
では、ここからは、残高調整用口座を作って資金の流れを管理する手順を説明します。
まずは「残高調整」という名前の財布を作成します(名前はなんでもいいです)。ホーム画面左上の財布を作成ボタンから作成画面に入れます。作成画面では、財布の名前入力してと残高を0に設定します。なお、ほかの口座とは連携させないためATM引き出しと連動させる口座の部分からはすべてチェックを外しておきます。
今後はこの残高調整口座の残高が必ず0になるように管理していきます。上記のケースの部分でも少し触れましたが、相殺させたい出費と入金を全て今作成した「残高調整」財布に振り替えます。この口座上で相殺させた後、残高調整口座の残高が0になっていなければ、その分の費用か収入を残高調整口座に入力します。これで残高調整口座の残高が0になりかつ、正しく入金と出金の関係が相殺されて管理できているはずです。よろしければ試してみてください。