【令和の資産運用】日本人は今すぐ円を売れ!(その1) | あじゅWeb

【令和の資産運用】日本人は円を売れ!(その1)

投資

※この記事は筆者の個人的な見解を述べたものであり、実際の投資のリターンを約束するものではありません。あくまで投資はご自身の判断に基づいて自己責任で行ってください。

平成最後の日に「この先の日本がどのようになっていくのか。その中で人はどのようにお金と向き合っていくべきか。」を真剣に考えてみた。その結果至った結論がタイトルである。

この先世界で生き残っていきたい日本人は今すぐ保有している日本円を売って、米ドルなどの外貨を買うべきだ。この先、まともな人生を歩む(あるいは子供に歩ませたい)と思うのであれば真剣に読んでほしい。

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未来を見通すために必要なこと

未来に向けてどのように備えどのように生きていくかを考えるにあたり、まず初めに考えなければならないことは「この先何が起こるのかを想定すること」だ。ただ、これは言うは易しで、20年後、30年後の未来を正確に予想することは不可能といっても過言ではないほど難しい。

では、未来が正確に予想できなければ、行き当たりばったりで問題に対処していくしかないのだろうか。そんなことはない。未来を完全に予測することは不可能だが、断片的にその姿を探ることは可能だ。多くの企業や研究機関が必至で将来を見通そうと様々な予測を発表している。これらを逐一見ていけば高い精度で未来を見通すことは可能かもしれない。しかし、これらすべてを参考にすることは不可能だし、加えて的中率が高いとは残念ながら言うことはできない(経験的にだが…)。我々個人が未来を見通すときに考えなくてはならないことは、このような未来予測の中で何が信用できる予測であるかを取捨選択すること。そして、その信頼できる予測をもとに自らの直感と経験を組み合わせて未来を予測する。これが個人にとって拠り所とすべき予測になる。

私が何を言いたいか、そろそろピンとくる人もいると思う。様々な未来予測の中でも予測結果がほとんどぶれないという言われるものを参考に、今後我々がどのように生きていくかを考えたい。その未来予測とは「将来の人口推計」である。

厚生労働省が予測する人口減少

将来人口推計は数ある将来予測の中でも外れにくい推計であるといわれている。理由はいくつかあるのだろうが、予測に必要な変数の数が少ないことが最も大きいと思う。「子供を産むことができる女性の数」×「出生率」で将来産まれてくる人間の数が予測できる。「子供を産むことができる女性の数」は戦争や超大規模な自然災害でもない限り急激に変化することはないし、出生率も劇的に上下することはほぼ考えられない。変化が激しくない2変数でほぼ予測がついてしまうため外れにくい予測が可能なのだ。

新聞、テレビ、ネットでも人口減少が話題に上がることが多くなってきた。日本に住む人でよほど感度の低い人でなければ、この先日本の人口はどんどん減少していくと予測されていることを知らない人はいないだろう。

では、人口減少によって自分の生活がどのように変わるか真剣に考えてみた人はどのくらいいるのだろうか。すでにしっかり考えて自分の意見を持っている人にとっては、これから先の話は退屈かもしれない。もし真剣に考えた記憶がないのであれば、この先の話もしっかり読んで自分の頭で考えてほしい。

人口減少で何が起こる?

ここからは人口減少による影響、特に経済へのを考える。今、1億2000万人の人口がこの日本にいる。それが今後急速に減少していく。人がいなくなると何が起こるか。経済への一番大きな影響は「消費がなくなること」だ。

国家の経済規模を表すGDPは知っていると思う。国家で生み出された新たな価値全体を表す数字だ。価値は誰かが必要とするから生まれるのであって、誰にも必要とされない”もの”はどれだけ手間暇かけて作られたものであっても価値はない。国家で生み出された”もの”に価値を与える主体が必要なのだ。GDPの数字の内訳はそれを表している。アメリカもそうだが、この生み出されたものに価値を与えている主体の代表が個人という人間なのだ。人間がいなくなるということは生み出された価値に対して対価を払う人がいなくなるということである。

価値を与える人がいなく(少なく)なると、仮に同じ”もの”であっても価値は少なくなる。需要と供給の関係だ。需要が少なければ値段は下がる。この結果、”もの”の値段が下がるデフレが引き起こされているのが今の日本だ。

今はまだ、人口減少が始まって間もないタイミングだ。だから、その減少スピードはそれほど速くない。それでも物価はやっと横ばいを維持するぐらいしかできず、上がるなど夢のまた夢なのだ。これから先、人口が減少することによってデフレの圧力はもっと強くなる。人口減少から、この先もデフレが続いていくのではないかという予測が立つのだ。

経済を勉強したことがある人は、ここまで読んで疑問を感じるはずだ。デフレになると予測するのであれば、資産運用をする必要はないのではないか。 それについては次回に詳しく述べる。