人口自然減、初の40万人超…死亡数は戦後最多(読売新聞)
厚生労働省は7日、2018年の人口動態統計(概数)を発表した。死亡数から出生数を引いた自然減は44万4085人と初めて40万人を超えた。1人の女性が生涯に産む子供の推計人数を示す合計特殊出生率は1・42で、3年連続で低下した。人口減少は進む見通しで、子育て支援や労働生産性の向上が課題となる。
(中略)
出生数が減った要因について、厚労省は、出生数の約85%を占める25~39歳の女性人口の減少や晩婚化が影響していると分析している。
婚姻件数は58万6438組(前年比2万428組減)で戦後最少だった。初めて結婚した人の平均年齢は夫31・1歳、妻29・4歳で前年と同じだった。(引用ここまで)
読売新聞 2019/06/07
人口減少が止まらない、加速していくということは周知の事実だと思いますが、それでも事実を確認して危機意識を再度強めることは重要です。意識が変わらなければ行動が変わることはないので。
今回は、2018年度の人口減少が40万人を超えたという記事。出生率もやや低下していますが、人口減少の根本的な要因は出産可能な女性人口の減少です。記事では晩婚化が影響しているとも書かれていますが、その直後に結婚の平均年齢は前年度と同じとなっているので矛盾しています。一般論として長期的に見て晩婚化が今の状況に影響を与えていることは間違いないとおもいますが、昨年との比較について語っている場で持ち出すのは不適切です。
言い換えると、昨年の人口減少の主な要因は、晩婚化でもそれに伴う出生率の低下でもなく、出産可能な女性が減っていること。つまり、女性の人口という変化させるのに20年以上の年月が必要とされる要因で人口が減少しているので、結婚を促進したり、出生率を上げたりという小手先の対応ではもう止められない段階にきているということです。悲観的にならざるを得ないですね。
ちなみに、一昨年度の人口減少は37万人減だったようです。37万人⇒44万人と一気に加速していることがわかりますね。2019年の減少は50万人をこえるのではないでしょうか。
人口、最大の37万人減 生産年齢人口は6割切る
総務省が11日発表した住民基本台帳に基づく2018年1月1日時点の人口動態調査によると、日本人の総人口は1億2520万9603人で、9年連続で減った。前年から37万4055人減り、減少幅は1968年の調査開始以来、最大。15~64歳の生産年齢人口は初めて全体の6割を切った。外国人人口は過去最多の249万7656人で前年比7.5%増えた。
(引用ここまで)
日本経済新聞 2018/7/11